Kelly Clarkson『Wrapped In Red』

ケリー・クラークソンが、自身初となるクリスマス・アルバム『Wrapped In Red』をリリースしました。

2013年もクリスマス・アルバムのリリース・ラッシュに入り、ケリー以外にもメアリー・J・ブライジレオナ・ルイステイマー・ブラクストンと、ディーヴァ系アーティストが名を連ねていますが、セールス的には今のところケリーが一歩抜き出た感じでしょうか。

ケリー・クラークソンといえば非常に力強い歌声が特徴なので、クリスマス・アルバムはどうするのかと思っていましたが、そのままのイメージでけっこう力強い作品になっていますね。

また収録曲はスタンダード・ナンバーだけでなく、ケリー自身の手によって書かれた楽曲も5曲含まれています。

リード・シングル「Underneath the Tree」は、アップテンポのノリと、キャッチーなメロディで、マライア・キャリーの「All I Want For Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)」の座を狙いに来た感じでしょうか。

他にも、リーバ・マッキンタイアトリーシャ・イヤウッドとカントリー界の大御所2人をゲストに迎え、美しい3声コーラスを聴かせてくれている「Silent Night」あたりも面白いところですね。

まぁクリスマス・アルバムというと地味な印象になり、駄作も少なくないわけですが、今作はそれなりにポップで聴ける1枚なのではないでしょうか。

The Beatles『On Air – Live At The BBC Volume 2』

1994年にリリースされた、ザ・ビートルズの『Live At The BBC』に続く第2弾として、『On Air – Live At The BBC Volume 2』が11月11日に解禁となりました。

『Live At The BBC』は当時、ビートルズ名義では未発表だったレノン=マッカートニー作「I’ll Be On My Way」を含んでいたり、25年ぶりのシングル「Baby It’s You」がリリースされたことでたいへん話題になりました。

今作のウリになっているのが、未発表のカバー曲「I’m Talking About You」「Beautiful Dreamer」ということでちょっとインパクト弱めですが、まぁさすがに蔵出し音源にも限界もあるので仕方ないところでしょう。

全体的なテイストは前作と変わらず、英国BBC放送でのスタジオ・ライヴを集めた音源なので、基本的にはオリジナル・アルバムを聴き込んだ人が、ライヴ・バージョンとの違いを楽しむといった作品かと思います。

今作の感想としては、収録曲の並びが割と時系列に沿った形になっていて、曲順通りに聴いていると段々とメンバーの演奏が磨かれていくのがわかるのが面白いですね。

DISC2に入って「Money (That’s What I Want)」「I Want to Hold Your Hand(抱きしめたい)」あたりになってくると、グルーヴ感が抜群になってきて、ビートルズが当時高い演奏力を持ったライヴ・バンドだったことを改めて再認識させられます。

あとラストの「I Feel Fine (studio out-take)」では、イントロのフィード・バックがうまく出せずに、スタジオで苦心しているのが微笑ましいところですね。

ちなみに今作の発売を機に、1作目の『Live At The BBC』もリマスターされ、新たに「What Is It, George?」「From Us To You (Closing)」という会話トラックも追加されているので、未聴の人はセットで聴いてみると良いのではないでしょうか。

Avril Lavigne『Avril Lavigne』

アヴリル・ラヴィーンが5作目にして、自身の名を冠した『Avril Lavigne』をリリースしました。

前作『Goodbye Lullaby』では、ややメロウな方向性の作品となっていましたが、今作では「Here’s To Never Growing Up」「Rock N Roll」といったシングルを打ち出して、やや初期のイメージに戻した感じでしょうか。

他にアルバムの聴きどころとしては、旦那のチャド・クルーガー(ニッケルバック)と共演した3rdシングル「Let Me Go」や、マリリン・マンソンと共演した「Bad Girl」、日本語を歌詞に取り入れた「Hello Kitty」あたり。

企画ものの曲を所々挟むので、アルバムの統一感は少しバラけた感じですが、まぁ順当な流れでできた作品という印象です。

デビュー当時のおバカなポップロックが好きだった人が、10歳ほど年をとって、今ちょうど合うような音楽というところにターゲットが当てられているような感じですね。

あとアヴリルはソニー系アーティストということで、「Rock N Roll」のPVの中でXPERIAをゴリ押ししてるのは、さすがに苦笑してしまいますが。

Lady Gaga『ARTPOP』

レディー・ガガが、『Born This Way』から2年半という短めのスパンでニュー・アルバム『ARTPOP』をリリースしました。

2013年前半にはツアー中に股関節唇損傷で手術を受けるというハプニングもありましたが、9月に行われたiTunes Festival 2013では新作から7曲を披露するパフォーマンスも見せてくれていました。

アルバムの印象としては、「Aura」「Venus」など前半数曲がやや複雑な構成で難解な印象を受けますが、後半にキャッチーな楽曲が並んでいる感じでしょうか。

先行シングルとしてリリースされた「Applause」「Do What U Want」などはポップな感じですが、他にもウィル・アイ・アムデヴィッド・ゲッタが参加した「Fashion!」や、RedOneが参加している「Gypsy」あたりも聴き心地の良いナンバーとなっています。

それと今作のデラックス・エディションには、前述のiTunes Festival 2013でのライヴがフル収録と、日本盤限定でインタビュー映像が収録されています。

iTunes Festival 2013の方は、1曲ごとに衣装チェンジに時間がかかったりとテンポの悪さが気になりますが、新曲のステージ・パフォーマンスを楽しめるのは面白いところですね。

ちなみにガガといえば、「Applause」のPVや、V MAGAZINEでのヌード撮影が話題になりましたが、今作のブックレットも全部フルヌードで撮影されていたりします。

アップルがiPad Airを発表

アップルが「We still have a lot to cover.」と予告していた新製品発表会で、「MacBook Pro」「iPad Air」「iPad mini」の新モデルを発表しました。

「MacBook Pro」は、CPUに第4世代Core iシリーズ「Haswell」、無線LANに「IEEE 802.11ac」、インターフェイスに次世代規格である「Thunderbolt 2」を搭載し、13インチが134,800円から、15インチが204,800円からとなっています。

また今回からはRetinaディスプレイ、SSDドライブに限定されており、有線LANポートやDVDドライブ、HDDドライブが搭載している旧モデルは13インチのみが継続販売されるようです。

まぁ予想通りの展開ではあるのですが、まだSSDドライブが安くない価格帯だけに、ちょっと悩ましいところではありますね。

それと以前から予告されていた「Mac Pro」は、12月発売で318,800円からということも発表されています。

そして事前の予想通り、本日から「OS X Mavericks」もダウンロード可能となり、価格は無料とのこと。

また同時に「iPhoto」「iMovie」「GarageBand」「Pages」「Numbers」「Keynote」と、主要アプリケーションのMac版iOS版もすべて無料化と大盤振る舞い。

アップルは以前からOS XやiLifeアプリケーションの価格を段階的に引き下げてきましたが、ここにきてついに全部タダにしたわけですね。

「iPad」については、ベゼル部分を大幅にカットしたデザインとなり、名称が「iPad Air」に変更になっています。

CPUは「iPad Air」「iPad mini」ともA7チップ、M7モーションコプロセッサ搭載となり、カメラやモニタ解像度も同じということで、新モデルからはスペックによる差がなくなりました。

価格は「iPad Air」Wi-Fiモデルが51,800円から、「iPad mini」Wi-Fiモデルが41,900円から。

「iPad mini」はRetinaディスプレイ化したせいか、1万円近く値上げになっていますね。

「iPad Air」は旧モデルと比べると130g以上の軽量化なので、けっこう魅力的です。

今年は、ジョブズ後の新プロダクトがいろいろ出てきた年になったので、アップルユーザはそろそろ買い替えの時期になるのでしょうかねぇ。

Paul McCartney『New』

11月には「アウト・ゼアー ジャパン・ツアー」で、11年ぶりの来日公演が予定されているポール・マッカートニーが新作『New』をリリースしました。

前作『Kisses On The Bottom』がジャズ・アルバムだったので、ポップスの作品としては2007年の『Memory Almost Full(追憶の彼方に~メモリー・オールモスト・フル)』以来。

今作ではポールにしては珍しく複数のプロデューサーを起用しており、ポール・エプワースマーク・ロンソンイーサン・ジョンズに、ジョージ・マーティンの息子ジャイルズ・マーティンとなっており、ポール・エプワースとは楽曲の共作までしています。

アルバムは1曲目「Save Us」からノリの良いバンド・サウンドが展開されており、ポール自身は「バック・トゥ・ザ・ビートルズ・アルバムズ」とコメントしていますが、雰囲気的には90年代の『Off The Ground』『Flaming Pie』辺りに近い感じでしょうか。

先行シングルとなった「New」は割と懐古的な曲でしたが、アルバム全体では実験的にいろいろやってみたという印象ですね。

2000年代は割とミニマムな作品が続いていたので、久しぶりに元気なアルバムになっているのは嬉しいところです。

来日公演の直前には、ザ・ビートルズのラジオ音源集『On Air – Live At The BBC Volume 2』もリリースされるので、観に行く予定の人は合わせてドップリと聴き込んでみるのも良いのではないでしょうか。

Miley Cyrus『Bangerz』

米TVドラマ『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』のマイリー・スチュワート役で人気を得たマイリー・サイラスが、自身の名義では4作目となる『Bangerz』をリリースしました。

今作ではデビュー以来所属していたディズニーを離れ、ソニーに移籍しての第1弾となる作品。

プロデューサーにはマイク・ウィル・メイド・イット、ドクター・ルーク、ウィル・アイ・アムファレル・ウィリアムスなどを起用し、ゲストにはブリトニー・スピアーズネリービッグ・ショーンなどが参加と、かなり豪華なメンツが揃っています。

また髪型も特徴だったロングヘアーから、男性のツーブロックのようなベリーショートに変更するという大胆なイメージチェンジまで行っています。

前作『Can’t Be Tamed(キャント・ビー・テイムド~ワタシ革命~)』では、いきなりエレクトリック・サウンドに転身してファンを困惑させましたが、今作はとりあえず出足はなかなか好調のようですね。

今作からのシングル・カットは「We Can’t Stop」「Wrecking Ball」で、新曲でもさすがの歌唱力を披露していますが、ただアルバム全体を聴くとけっこう印象が変わる感じでしょうか。

曲ごとにゲストやプロデューサーの影響が大きく出ていて、良く言えば最新のスタイルで制作されており、悪く言えばマイリーらしさが消えたという印象です。

本人はディズニーのイメージを払拭したいようですが、ティーン時代のファンは何とも微妙な心境かもしれませんね。

Madonna『MDNA World Tour』

マドンナが2012年にリリースした『MDNA』に伴うワールド・ツアーから、2012年11月19日〜20日に行われたフロリダ州マイアミのアメリカン・エアラインズ・アリーナ公演が映像作品『MDNA World Tour』として発売になりました。

アルバム『MDNA』は、彼女としては最も売上の少ない作品でしたが、ライブ・ネイションと契約したこともあり、収益の大部分はコンサートで稼ぐのがマドンナ。

本ツアーもコンサートというよりも、全編を通して巨大なセットやCG、ダンス・パフォーマンスで構成されている、エンターテインメント・ショーといった様相となっています。

ステージは4部構成になっており、それぞれ間にビデオ・インタールードを挟んで、セットや衣装がチェンジされる流れになっているので、観ていて飽きないように工夫されていますね。

選曲的には『MDNA』からの楽曲だけでなく、昔の曲もそれなりに取り入れていますが、ほとんどの曲がアレンジし直されているので、あまり昔の曲を懐かしむといった感覚にはならないかと。

唯一、終盤の「Like A Prayer」で客席にマイクを向けるシーンが、何だか微笑ましかったりするぐらいです。

それと内容について苦情になっている部分ですが、第1部の銃で人を撃って血しぶきがスクリーンに表示される演出などは、ちょっと観ていて気分を害される人もいるかもしれないので注意ですね。

まぁ本作はライヴ作品というより、完璧に作りこまれたステージで、ミュージカルや演劇感覚で観ると楽しめる作品ではないでしょうか。

Justin Timberlake『The 20/20 Experience – 2 of 2』

ジャスティン・ティンバーレイクが半年前にリリースした『The 20/20 Experience』の続編として、『The 20/20 Experience – 2 of 2』を発売しました。

前作はセールスがダブルミリオンを獲得し、MTVビデオ・ミュージック・アワーズでは4部門受賞と絶好調でしたが、今作もビルボードのアルバム・チャート初登場1位と好調なスタート。

ちなみに今作はタイトルが示す通り、前作と対になっている作品であり、制作は同時期に行われています。

今作からは「Take Back The Night」「TKO」とシングル・カットされており、それを聴いても前作と同様の路線といったことが感じ取れるのではないでしょうか。

とはいっても、前作ではジェイ・Zとコラボした「Suit & Tie」や、「Mirrors」のような強力なシングル曲がアルバムを後押ししましたが、今作は勢いがやや弱まった感もあるところ。

まぁ連作モノはどうしても後発の方で統一感にブレが出て、寄せ集め的な印象になってしまうのでしょうがないところではあるんですが。

ただ、そうはいってもさすがにティンバランドとのタッグで制作されているので、個別に見れば十分にクオリティの高い楽曲が揃った作品だと思います。

ちなみに前作を買いそびれてしまった人は、ボーナス・トラックはカットされていますが、今作とセットになった『The 20/20 Experience – The Complete Experience』もリリースされていますので、これを機にまとめて聴いてみるのも良いかもしれないですね。

Nirvana『Live And Loud』

ニルヴァーナIn Utero』20周年記念盤のスーパー・デラックス・エディションにオマケとして付属されていたDVD、1993年12月13日のMTVライヴ『Live And Loud』が単体でリリースされました。

収録曲のうち9曲は海賊盤『MTV Live & Loud 1993』、「Scentless Apprentice」は『From The Muddy Banks Of The Wishkah』でも聴くことができましたが、完全版としてリリースされるのは今回が初めて。

後期ニルヴァーナらしく、ステージはメンバー3人にパット・スメア(フー・ファイターズ)も加えての4人編成となっており、「All Apologies」ではピンポイントでチェロ奏者ローリー・ゴールドストーンも参加しています。

内容としては『Nevermind』『In Utero』からの楽曲が大半で、特筆して書くほどの部分はないですが、安定感のある演奏という感じですね。

ただ最後の曲「Endless, Nameless」では、クリス・ノヴォセリックがしゃがみ込んでアグレッシブなベース・プレイを始めたかと思うと、曲終わりではカート・コバーンがカメラに唾を吐きかけてギターを叩き壊し、セットをなぎ倒して帰っていきます。

まぁ最後の曲に入る前に、わざわざギターを持ち替えているので、これも予定調和ということなのでしょうか。

それと特典映像には、本編のリハーサル映像や、「Heart-Shaped Box」のPV、94年のライヴ映像なども収録されています。

特にリハーサル映像では、カートがドラムを叩くシーンなども観られるので、興味深いところではないでしょうか。