Jimi Hendrix『Here My Train A Comin’』『Miami Pop Festival』

ジミ・ヘンドリックスの歴史を綴ったドキュメンタリー作品『Here My Train A Comin’』と、1968年5月28日にガルフストリーム・パークで行われた『Miami Pop Festival』の音源がリリースされました。

『Here My Train A Comin’』では、当時のジミの歩みや心境などが細かく描写されており、ヒストリーものとしてはかなり分かりやすく解説されています。

当初はジミの音楽が理解されず、英国から米国を経てのヒットとなった経緯や、ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス解散後の目まぐるしくバンド・メンバーが入れ替わる展開など、なぜそうなったのかが把握しやすい作品になっていますね。

また本作にはスペシャル・フィーチャーズとして、前述のマイアミ・ポップ・フェスティヴァル、1970年7月17日のニューヨーク・ポップ・フェスティヴァル、1970年9月6日のラヴ&ピース・フェスティヴァル、1967年3月30日のトップ・オブ・ザ・ポップス出演時の映像が収録されています。

特に注目なのは、映像や音声の状態が良くないですが、ジミ最後のライヴとなったラヴ&ピース・フェスティヴァルの映像が出てきたのが興味深いところです。

また、映像ではマイアミ・ポップ・フェスティヴァルは4曲だけしか収録されていませんが、『Miami Pop Festival』の方ではコンサートの全容が把握できる程度に曲数が揃っています。

音源だけ聴いていると、パフォーマンスの出来はまぁまぁかと思っていましたが、『Here My Train A Comin’』を視聴してから聴くと、当時のジミの置かれていた状況などがよく分かって、より理解しやすいのではないでしょうか。

ジミヘン初心者でも、今作を観ると当時の状況が分かりやすいので、取っ掛かりにちょうど良さそうです。

Kelly Clarkson『Wrapped In Red』

ケリー・クラークソンが、自身初となるクリスマス・アルバム『Wrapped In Red』をリリースしました。

2013年もクリスマス・アルバムのリリース・ラッシュに入り、ケリー以外にもメアリー・J・ブライジレオナ・ルイステイマー・ブラクストンと、ディーヴァ系アーティストが名を連ねていますが、セールス的には今のところケリーが一歩抜き出た感じでしょうか。

ケリー・クラークソンといえば非常に力強い歌声が特徴なので、クリスマス・アルバムはどうするのかと思っていましたが、そのままのイメージでけっこう力強い作品になっていますね。

また収録曲はスタンダード・ナンバーだけでなく、ケリー自身の手によって書かれた楽曲も5曲含まれています。

リード・シングル「Underneath the Tree」は、アップテンポのノリと、キャッチーなメロディで、マライア・キャリーの「All I Want For Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)」の座を狙いに来た感じでしょうか。

他にも、リーバ・マッキンタイアトリーシャ・イヤウッドとカントリー界の大御所2人をゲストに迎え、美しい3声コーラスを聴かせてくれている「Silent Night」あたりも面白いところですね。

まぁクリスマス・アルバムというと地味な印象になり、駄作も少なくないわけですが、今作はそれなりにポップで聴ける1枚なのではないでしょうか。

The Beatles『On Air – Live At The BBC Volume 2』

1994年にリリースされた、ザ・ビートルズの『Live At The BBC』に続く第2弾として、『On Air – Live At The BBC Volume 2』が11月11日に解禁となりました。

『Live At The BBC』は当時、ビートルズ名義では未発表だったレノン=マッカートニー作「I’ll Be On My Way」を含んでいたり、25年ぶりのシングル「Baby It’s You」がリリースされたことでたいへん話題になりました。

今作のウリになっているのが、未発表のカバー曲「I’m Talking About You」「Beautiful Dreamer」ということでちょっとインパクト弱めですが、まぁさすがに蔵出し音源にも限界もあるので仕方ないところでしょう。

全体的なテイストは前作と変わらず、英国BBC放送でのスタジオ・ライヴを集めた音源なので、基本的にはオリジナル・アルバムを聴き込んだ人が、ライヴ・バージョンとの違いを楽しむといった作品かと思います。

今作の感想としては、収録曲の並びが割と時系列に沿った形になっていて、曲順通りに聴いていると段々とメンバーの演奏が磨かれていくのがわかるのが面白いですね。

DISC2に入って「Money (That’s What I Want)」「I Want to Hold Your Hand(抱きしめたい)」あたりになってくると、グルーヴ感が抜群になってきて、ビートルズが当時高い演奏力を持ったライヴ・バンドだったことを改めて再認識させられます。

あとラストの「I Feel Fine (studio out-take)」では、イントロのフィード・バックがうまく出せずに、スタジオで苦心しているのが微笑ましいところですね。

ちなみに今作の発売を機に、1作目の『Live At The BBC』もリマスターされ、新たに「What Is It, George?」「From Us To You (Closing)」という会話トラックも追加されているので、未聴の人はセットで聴いてみると良いのではないでしょうか。

Avril Lavigne『Avril Lavigne』

アヴリル・ラヴィーンが5作目にして、自身の名を冠した『Avril Lavigne』をリリースしました。

前作『Goodbye Lullaby』では、ややメロウな方向性の作品となっていましたが、今作では「Here’s To Never Growing Up」「Rock N Roll」といったシングルを打ち出して、やや初期のイメージに戻した感じでしょうか。

他にアルバムの聴きどころとしては、旦那のチャド・クルーガー(ニッケルバック)と共演した3rdシングル「Let Me Go」や、マリリン・マンソンと共演した「Bad Girl」、日本語を歌詞に取り入れた「Hello Kitty」あたり。

企画ものの曲を所々挟むので、アルバムの統一感は少しバラけた感じですが、まぁ順当な流れでできた作品という印象です。

デビュー当時のおバカなポップロックが好きだった人が、10歳ほど年をとって、今ちょうど合うような音楽というところにターゲットが当てられているような感じですね。

あとアヴリルはソニー系アーティストということで、「Rock N Roll」のPVの中でXPERIAをゴリ押ししてるのは、さすがに苦笑してしまいますが。

Lady Gaga『ARTPOP』

レディー・ガガが、『Born This Way』から2年半という短めのスパンでニュー・アルバム『ARTPOP』をリリースしました。

2013年前半にはツアー中に股関節唇損傷で手術を受けるというハプニングもありましたが、9月に行われたiTunes Festival 2013では新作から7曲を披露するパフォーマンスも見せてくれていました。

アルバムの印象としては、「Aura」「Venus」など前半数曲がやや複雑な構成で難解な印象を受けますが、後半にキャッチーな楽曲が並んでいる感じでしょうか。

先行シングルとしてリリースされた「Applause」「Do What U Want」などはポップな感じですが、他にもウィル・アイ・アムデヴィッド・ゲッタが参加した「Fashion!」や、RedOneが参加している「Gypsy」あたりも聴き心地の良いナンバーとなっています。

それと今作のデラックス・エディションには、前述のiTunes Festival 2013でのライヴがフル収録と、日本盤限定でインタビュー映像が収録されています。

iTunes Festival 2013の方は、1曲ごとに衣装チェンジに時間がかかったりとテンポの悪さが気になりますが、新曲のステージ・パフォーマンスを楽しめるのは面白いところですね。

ちなみにガガといえば、「Applause」のPVや、V MAGAZINEでのヌード撮影が話題になりましたが、今作のブックレットも全部フルヌードで撮影されていたりします。