Amazonアプリストアがオープン

Amazonが日本でも、Android端末向けのアプリストアをオープンしました。

Kindle Fire」「Kindle Fire HD」以外でも利用可能で、アプリ本体をAmazonからダウンロードすることでアプリが購入できるようになります。

Google Playとの違いは、毎日日替わりで有料アプリが無料で提供されることや、決済はAmazonアカウントで行うことなど。

他にも開発者向けに、ゲームをクラウド上にセーブしたり、他のユーザとスコアを競うことのできる「Amazon GameCircle」や、Google マップとは別に「Amazon Maps」も用意されているので、Amazonアプリストア向けにカスタマイズしているアプリもあるかもしれませんね。

まぁ品揃えの方はまだまだといった感じですが、アプリの登録にはAmazonの審査が必要なので、Google Playでセキュリティの弱さを気にする人はこちらを利用するのも良いかもしれません。

Coldplay『Live 2012』

コールドプレイが、2011年に発表した『Mylo Xyloto』に合わせて行ったツアーから、コンサート映像が『Live 2012』としてリリースされました。

映像作品としては『Live 2003』以来となり、当時は暗くて重い作風が特徴でしたが、ブライアン・イーノをプロデューサーに迎えた『Viva la Vida Or Death And All His Friends(美しき生命)』辺りからずいぶん作風も変化してきたので、現在の彼らを知るにはちょうど良い作品かもしれませんね。

選曲については、『Mylo Xyloto』からの楽曲半分、過去のヒット曲半分といったところで、ツアー映像としてはバランスもちょうど良い感じでしょうか。

映像を観ていて印象的なのは、『Mylo Xyloto』のイメージに合わせて、ステージ上の照明から客席に至るまで非常にカラフルな演出が行われており、そのきらびやかさに魅入ってしまうところでしょう。

コンサート自体も、「In My Place」を歌いながらクリス・マーティンがステージ上で飛び跳ねたり、リアーナがゲストで登場する「Princess Of China」、突然メンバーが客席の間から登場する「Us Against The World」など、楽しそうなイベントであることが伝わってきますね。

今作は、安定して楽しめるライヴ映像といったところじゃないでしょうか。

The Rolling Stones『Charlie Is My Darling』

ザ・ローリング・ストーンズの結成50周年企画として、1966年公開のドキュメンタリー映画『Charlie Is My Darling』が再編集されて発売になりました。

撮影された1965年9月3日~4日といえば、彼らの代表曲「(I Can’t Get No) Satisfaction」が発表されたばかりで、まだまだ初期のR&B/ブルース路線を主体としており、故ブライアン・ジョーンズがリーダーを務めていた時期。

ちなみにタイトルが『チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』となっていますが、内容は特にチャーリー・ワッツに絞ったわけではなく、当時のストーンズ全体を取り巻く環境を捉えたものになっています。

また今作は、当時の映像に未公開シーンを加え、さらに編集も一から行っているので、全くの別物といった内容になっています。

DVD/Blu-rayには、1966年公開時のバージョンも収録されており、そちらは映像に別の音源を被せた編集が多くなっているのに比べ、今回は撮影された素材をそのまま残した部分が多く、よりドキュメンタリー色が強まった感じですね。

演奏中に熱狂した観客がステージに上がってきたり、ホテルの一室でミック・ジャガーキース・リチャーズが作曲している様子など、ストーンズ・ファンなら興味深く観ることができるのではないでしょうか。

2人が作曲中にノッてきて、ザ・ビートルズエルヴィス・プレスリーのナンバーを演奏し出したりするシーンは、本作の見どころの一つでしょう。

それと今作はDVD版Blu-ray版の他に、両バージョンとボーナス・ディスクを付属したスーパー・デラックス・エディションも発売になっています。

スーパー・デラックス・エディションのCD1は本作のサウンドトラック、CD2と10インチEPには1965年3月の英国ツアーからライヴ音源を収録。

半分以上がR&Bのカバー曲で、締めが当時の最大ヒット曲「The Last Time」と、初期ストーンズのステージを知るには面白い音源ではありますね。

まぁストーンズ・ファンは、ベスト盤『GRRR!』、ヒストリー映画『Crossfire Hurricane』とセットで、本作もすでにチェック済みなのでしょうが。

Led Zeppelin『Celebration Day』

2007年12月10日にロンドンのO2アリーナで行われた、レッド・ツェッペリンの再結成コンサートが『Celebration Day(祭典の日(奇跡のライヴ))』としてリリースされました。

当時は、コンサートのチケットがオークションで2,000万円近くまで上昇したことや、多くの著名人が客席にいたことで、非常に注目を集めたイベントとなっていました。

ちなみにツェッペリン解散後は、ペイジ&プラントとしての活動や、ジミー・ペイジが他のアーティストとのコラボでツェッペリン時代の曲を演奏することはありましたが、ツェッペリン名義でのステージは1988年以来となっています。

コンサート当日は序盤でモニターのトラブルがあったらしく、冒頭の「Good Times Bad Times」「Ramble On」で演奏がやや締まりのない感じになっていますが、「Black Dog」以降はリズムもタイトになり、かなりベストなパフォーマンスを披露してくれていますね。

ステージ初演奏となった「For Your Life」や、「Trampled Under Foot」でのジョン・ポール・ジョーンズのキーボード・プレイ、「Dazed And Confused(幻惑されて)」でのバイオリン奏法、「Stairway To Heaven(天国への階段)」でのダブルネック・ギター、「Whole Lotta Love(胸いっぱいの愛を)」でのテルミンなど、選曲に出し惜しみがないので、ファンなら大満足の出来でしょう。

それと今作は、CDのみの通常版、CD+DVD(またはBlu-ray)のスタンダード・エディション、さらにボーナスDVDが付いたデラックス・エディションと3形態で販売されていますが、ボーナスDVDでは12月6日に行われた、通しのリハーサル映像を収録。

リハーサル映像は、カメラは引きの1台のみ、メンバーも淡々と演奏を続けているだけなので、まぁ無くても良かったんじゃないかと思うところですが。

今までツェッペリンのライヴ映像といえば、『The Song Remains The Same(狂熱のライヴ)』『Led Zeppelin DVD』ぐらいしかリリースされていなかったので、今作もファンにとっては貴重な1作となるのではないでしょうか。

Green Day『¡DOS!』

グリーン・デイが『¡UNO!』に続く、3部作の第2弾『¡DOS!』をリリースしました。

3部作はそれぞれ、スペイン語で1、2、3の意味から取られた『¡UNO!』『¡DOS!』『¡TRÉ!』と名付けられ、2か月おきのリリースが予定されていましたが、ビリー・ジョーが薬物依存で入院してツアーが中止になったためか、『¡TRÉ!』については発売日が前倒しにもなっています。

前作『¡UNO!』は、初期のグリーン・デイを彷彿とさせるような勢いのあるパンク・ナンバーが並んでいましたが、今作ではややメロディックなミディアム・テンポの楽曲が増えたような感じです。

アルバム全体では統一感よりも、バラエティ豊かな楽曲が並んでいるような印象で、まぁある意味では『Nimrod』『Warning』といった中期のグリーン・デイを現したような作品とも言えるかもしれません。

シングル・カットは「Stray Heart」が選ばれていますが、この曲はもともと『¡TRÉ!』に収録予定だったそうで、今作からのシングル候補が少ないと判断した結果こちらに収録したのかもしれませんね。

まぁ今作は、『¡TRÉ!』が発売になった時にトータルで評価するべき作品なのかも。

Paul McCartney『Live Kisses』

ポール・マッカートニーが、アルバム『Kisses On The Bottom』のリリース翌日に行ったスタジオ・ライヴが『Live Kisses』としてリリースされました。

元々、このライヴ映像はiTunes Storeで生中継され、音源の一部は『iTunes Live from Capitol Studios』としてリリースされていますが、今作で完全版として登場したことになります。

演奏シーンは生配信時と同じく全編モノクロ映像となっており、各曲の間には新たに関係者へのインタビュー映像を追加。

インタビュー映像では、当日ライヴには出演していませんが、レコーディング時に参加していたエリック・クラプトンスティーヴィー・ワンダーなどもコメントを残しています。

まぁ、演奏の方はiTunes Storeでしばらくの間アーカイブが視聴できたので、すでに観た人も多いでしょうが、『Kisses On The Bottom』収録曲からジャズのスタンダード・ナンバーを次々に披露するというもの。

バックはダイアナ・クラールのバンドが務め、ポールが珍しく楽器を持たず、シャウトをしないで控えめなトーンで歌うのが新鮮な印象でした。

また今作にはボーナス・フィーチャーとして、『Kisses On The Bottom』のメイキング映像や、シングル「My Valentine」のPVも収録。

「My Valentine」のPVには、手話で出演したジョニー・デップとナタリー・ポートマンの全バージョンが含まれており、その撮影時のオフショットでポールとジョニーのジャム・セッションまで観れるのは面白いところです。

ちなみに本作のブックレットには、『Flowers In The Dirt』でも共演したダイアナ・クラールの夫、エルヴィス・コステロがけっこうな長文でコメントを残しているので、熱心なファンならチェックしてみても良いかもしれませんね。

Aerosmith『Music From Another Dimension!』

エアロスミスが8年ぶりとなるニュー・アルバム『Music From Another Dimension!』をリリースしました。

前作『Honkin’ On Bobo』がカバー集だったこともあるので、完全な新作としては2001年の『Just Push Play』以来11年ぶりということになります。

一時はスティーヴン・タイラージョー・ペリーの確執が目立った時期もありましたが、2011年頃からはツアーも再開して、7年ぶりの来日公演も行う精力的な活動を展開。

また今作も、プロデューサーには『Get Your Wings(飛べ!エアロスミス)』『Toys In The Attic(闇夜のヘヴィ・ロック)』『Rocks』『Draw The Line』といったアルバムで、70年代のエアロスミスを支えたジャック・ダグラスが起用されています。

今作の印象としては、全体的にハードな曲が多く、80年代以降の商業ロックっぽい雰囲気から、やや70年代のテイストに戻した感じでしょうか。

1stシングル「Legendary Child」、3rdシングル「What Could Have Been Love」あたりはポップなので、今までと違いは感じないかもしれませんが、アルバム全体で聴くとやや印象が変わるかと思います。

それと今作にはゲストに、ジュリアン・レノンキャリー・アンダーウッド、スティーヴンの娘ミア・タイラーなども参加していますが、「Freedom Fighter」ではジョー・ペリーがボーカル、ジョニー・デップがコーラスという変わった取り合わせも。

ちなみに今作には通常版の他、ボーナス・ディスクとライヴ映像やインタビューなどが収録されたDVD付きのデラックス・エディションも発売されています。

ボーナス・ディスクには、トム・ハミルトンが初めてボーカルを取る「Up On The Mountain」など3曲を収録。

DVDのライヴ映像には2012年のツアーから4曲が収録されていますが、「Train Kept A Rollin’」でジョニー・デップがジョー・ペリー、ブラッド・ウィットフォードと並んでギター・バトルを披露しているのが見どころですね。

久々のリリースとなった本作ですが、前作までに比べると予想以上にロックしているアルバムなので、なかなか悪くないのではないでしょうか。

Rhino UKのボックスセット

3月頃にマドンナのワーナー時代のアルバム、11枚組ボックスセットが3,000円台で発売になったことが話題になりましたが、その後に他のアーティストでも発売されていました。

ということで、おそらくこのシリーズ(?)と思われるものをまとめてみました。

Madonna『The Complete Studio Albums (1983-2008)

マドンナの『MDNA』発売と同時期にリリースされたボックスセットで、デビュー作『Madonna(バーニング・アップ)』から『Hard Candy』までのオリジナル・アルバム11枚を収録。

スタジオ・アルバム限定なので、サントラ扱いの『I’m Breathless』『Evita』などが省かれていたり、シングルのみでリリースされた楽曲は含まれていません。

マドンナといえば、2nd『Like A Virgin』が代表作のように思っている人も多いでしょうが、それより90年代~2000年代前半に傑作を連発しているので、そういった作品を追っていくのも面白いでしょう。

惜しむらくは、ヒット・シングルで収録されていないものも多いことですね。

Green Day『The Studio Albums 1990-2009

¡Uno!』『¡Dos!』『¡Tre!』の発売に合わせて、グリーン・デイの過去作を8枚組ボックスセットとしてリリース。

インディーズ時代の作品を集めた『1,039/Smoothed Out Slappy Hours』から、『21st Century Breakdown』までを収録。

初期の代表作『Dookie』も良いですが、反戦や危機をテーマにしたコンセプト・アルバム『American Idiot』『21st Century Breakdown』といった復活作にも注目です。

Chicago『The Studio Albums 1969-1978

1969年にデビューして現在も活動しているシカゴの、1st『Chicago Transit Authority(シカゴの軌跡)』から『Hot Streets』まで10作を収録。

ちなみにシカゴのアルバムは連番が振られていることでお馴染みですが、4と9が含まれていないのはそれぞれライヴ盤『Chicago At Carnegie Hall』とベスト盤『Chicago’s Greatest Hits(偉大なる星条旗)』だから。

「Hard To Say I’m Sorry(素直になれなくて)」「Look Away」といったバラード路線に移行する前の作品群ですが、「25 Or 6 To 4(長い夜)」収録の『Chicago(シカゴと23の誓い)』や、「Saturday In The Park」収録の『Chicago V』といったブラス・ロック時代の作品は、逆に新鮮に聴こえるかもしれませんね。

Joni Mitchell『The Studio Albums 1968-1979

デビュー作『Song To A Seagull(ジョニ・ミッチェル)』から、『Mingus』までの10枚を収録。

ジョニ・ミッチェルといえば、社会的なメッセージを歌うフォーク・シンガーというイメージも強いでしょうが、70年代後半にはジャズ/フュージョン系のアーティストをバックに、実験的な作品を次々にリリースしています。

ラリー・カールトンジャコ・パストリアスウェイン・ショーターハービー・ハンコックなどが参加した、『Hejira(逃避行)』『Don Juan’s Reckless Daughter(ドンファンのじゃじゃ馬娘)』『Mingus』あたりを聴くと、あまりの変化に驚くのではないでしょうか。

Van Halen『The Studio Albums 1978-1984

ヴァン・ヘイレンのギタリスト、エディ・ヴァン・ヘイレンのライト・ハンド奏法を駆使した「Eruption(暗闇の爆撃)」が印象的な『Van Halen(炎の導火線)』から、「Jump」「Panama」といった代表作を含む『1984』までの6枚を収録。

いわゆる第1期デイヴィッド・リー・ロス時代をコンプリートした形で、「You Really Got Me」「Oh, Pretty Woman」といった名カバーや、初期の荒々しいバンド・サウンドを堪能できる作品群になっています。

惜しむらくはやはりその後のヴォーカリスト、サミー・ヘイガーゲイリー・シェローンの時代や、1996年にデイヴが一時復帰した際の音源がバッサリ切り捨てられたことでしょうか。

Eagles『The Studio Albums 1972-1979

デビュー曲であり最初のヒット曲でもある「Take It Easy」が収録された『Eagles(イーグルス・ファースト)』から、メンバー間の心が離れていく中で退廃感に包まれた作品となった『The Long Run』までの6枚を収録。

イーグルスといえば1994年に再結成して現在も活動中ですが、本ボックスに含まれるのはデビューから1982年に解散するまでのオリジナル・アルバム全作ということになります。

デビュー直後はウエスト・コースト・サウンドに包まれた爽やかな音楽性でしたが、代表作『Hotel California』ではアメリカ社会に漂う閉塞感をテーマに、サウンドもハード・ロック寄りに変化していったところは注目です。

ZZ Top『The Complete Studio Albums (1970-1990)

デビュー作『ZZ Top’s First Album』から、ワーナー時代の最後の作品『Recycler』までの10枚をパッケージ。

ZZトップは日本ではイマイチ人気がありませんが、80年代のMTVブームの際には、ヒゲ、バイク、美女が登場するPVでインパクトを与えたバンドです。

基本的にはデビュー当時から、現在まで音楽のスタイルは一貫しており、武骨なブルース・ロックを貫き通す姿勢が、アメリカのトラック野郎にウケたのでしょう。

Deep Purple『The Complete Albums 1970-1976

ディープ・パープルの人気を決定付けた、いわゆる第2期〜第3期の作品を中心に構成。

このシリーズでは珍しく、『Made In Japan』『Made In Europe』といったライヴ盤も含まれており、またリッチー・ブラックモア脱退後のスタジオ作『Come Taste The Band』まで収録されている。

「Smoke On The Water」「Highway Star」「Burn(紫の炎)」など耳染みのある楽曲揃いなので、非常に聴きやすいボックス・セットではないでしょうか。

Rush『The Studio Albums 1989-2007

ラッシュのワーナー期のスタジオ・アルバム、『Presto』から『Snakes & Arrows』までの7枚をコンプリートしたボックス・セット。

2013年にはロックの殿堂入りを果たすぐらい世界的には評価の高いバンドですが、日本での人気はイマイチな感じでしょうか。

メンバー3人とも超絶技巧の演奏力で、90年代のオルタナ系バンドへ大きく影響を与えたグループです。

Ultravox『The Albums 1980-2012

タイトルが少し変わっていますが、ミッジ・ユーロ在籍時のウルトラヴォックスのスタジオ盤とライヴ盤を合わせた全作品がコンプリートされています。

ミッジ・ユーロが関わっているのは、3作目『Vienna』から8作目『U-VOX』までと、2010年のライヴ盤『Return To Eden』で再加入して、2012年のスタジオ・アルバム『Brilliant』にも参加。

80年代前半のイギリスで、デュラン・デュランカルチャー・クラブと共に、ニューロマンティックの一時代を築いたバンドの一角ではあります。

Ramones『The Sire Years 1976-1981

これをこのシリーズに含めるかどうかは微妙なところですが、同じRhinoから出ている低価格ボックスということで、ラモーンズのデビュー作『Ramones(ラモーンズの激情)』から6thアルバム『Pleasant Dreams』までのセットです。

ラモーンズを象徴する曲「Blitzkrieg Bop」が収録されている『ラモーンズの激情』や、キャリアのピークとなった『End Of The Century』など、主要な作品はひと通り含まれているので、まぁ良しとする感じでしょうか。

ちなみにダウンロード版では、1989年の『Brain Drain』までをセットにした『The Sire Years 1976-1989』もリリースされているので、全部揃えたい人はこちらを選んでも良いでしょう。

Ry Cooder『1970-1987

ライ・クーダーのワーナー期のソロ名義のアルバム、『Ry Cooder(ライ・クーダー・ファースト)』から『Get Rhythm』まで11枚セットになっています。

ライ・クーダーといえば、1997年に『Buena Vista Social Club』というヒット作を生み出しますが、それまではミュージシャンズ・ミュージシャンとして同じ音楽家からリスペクトされる存在でした。

世界のルーツ・ミュージックを非常に聴きやすく、ロック/ポップスの範疇でまとめ上げた作品群は、今聴いても色褪せていません。

Yes『The Studio Albums 1969-1987

イエスのデビュー作『Yes(イエス・ファースト・アルバム)』から『Big Generator』までの13枚セット。

イエスは70年代に『Fragile(こわれもの)』、80年代に『90125(ロンリー・ハート)』と2度ピークを迎えるバンドですが、それらの作品群どちらも含まれているので、彼らのヒストリーを知るにはちょうど良いボックスセットではないでしょうか。

また本ボックスは、2000年代前半のリマスター時に追加収録されたボーナス・トラックが含まれているバージョンになっています。

Maná『The Studio Albums 1990-2011

日本ではほぼ知名度がありませんが、ビルボードのラテン・チャートではヒット曲が多数あるメキシコのバンド、マナーのボックス・セット。

彼らは1987年に『Maná』でデビューしていますが、レーベルの違いで本作は2nd『Falta Amor』から、現在の最新作である『Drama y Luz』までが収録されており、スタジオ・アルバムと銘打ってありますが、例外的にライヴ盤『MTV Unplugged』も含まれています。

コッテリとしたラテンの情熱的な音楽を、ポップにまとめ上げた彼らのサウンドは聴きやすく、このジャンルにハマる人もいるのではないでしょうか。

Little Feat『Rad Gumbo: The Complete Warner Bros. Years 1971-to-1990

デビュー作『Little Feat(リトル・フィート・ファースト)』から、ローウェル・ジョージ時代の最後の作品『Down On The Farm』、解散後に発売された未発表トラック集『Hoy-Hoy!(軌跡)』、さらに再結成後の『Let It Roll』『Representing The Mambo』に加え、2000年に発売された4枚組ボックス『Hotcakes & Outtakes』から未発表トラックを抜粋したディスクを含めた13枚組。

リトル・フィートといえば、ローウェル・ジョージのイメージが強く、代表作『Dixie Chicken』のようなサザン・ロックのバンドという印象を持っている人も多いかと思いますが、70年代後半からはフュージョン色も強くなっていきます。

ヒット作こそありませんが、ミュージシャンズ・ミュージシャンとして評価されているバンドなので、一聴してみても面白いのではないでしょうか。

UFO『The Complete Studio Albums 1974-1986

UFOのデビューは1970年ですが、ここではマイケル・シェンカー加入後の3rd『Phenomenon(現象)』から、2度目の解散となった『Misdemeanor』までの10枚セットになっています。

UFOといえば、解散・再結成、マイケル・シェンカーの脱退・再加入を繰り返しながら今も活動しているバンドですが、ヒット作は70年代に集中しており、代表作『Lights Out(新たなる殺意)』『Obsession(宇宙征服)』あたりが押さえられているので、まぁちょうど良いボックス・セットではあります。

哀愁を帯びたギター・ソロにはファンも多く、その後80年代のHR/HMブームにつながっていくサウンドは、聴いていてなるほどと納得させられますね。

Saxon『The Complete Albums 1979-1988

70年代後半のNWOBHMに乗って登場した、サクソンのデビュー・アルバム『Saxon』から1988年の『Destiny』までの10枚組になっています。

日本や米国ではヒットしませんでしたが、本国イギリスではコアなファンに支えられながら現在も活動中で、本ボックスでは全盛期の80年代前半もバッチリ押さえられています。

初期の頃にバイクをテーマにした歌詞が多かったことから、ライダーに愛されるバンドで、ツーリング時のBGMに良いかもしれませんね。

The Stranglers『Giants And Gems: An Album Collection

70年代ロンドンのパンク・ムーブメントの中で登場した、ザ・ストラングラーズの1st『Rattus Norvegicus(夜獣の館)』から、1981年の『La Folie(狂人館)』までのスタジオ・アルバムと、ライヴ盤『Live (X Cert)』『Live At The Hope And Anchor』、アルバム未収録曲集『Off The Beaten Track』、さらに2006年『Suite XVI』、2012年『Giants』とスタジオ・アルバム最新作がセットになったボックスです。

日本ではデビュー当時のパンクのイメージが強いバンドですが、本国イギリスでは80年代以降のシンセ・サウンドを中心としたニュー・ウェーヴ時代の方が人気が出ており、レーベルが違うせいもあるのでしょうが、その時代がバッサリ切り捨てられているのがちょっと残念ですね。

とはいえ1979年の『The Raven』以降、徐々に変化していくサウンドを知るには十分なボックス・セットではないでしょうか。

Black Sabbath『The Complete Albums 1970-1978

ブラック・サバスのデビュー作『Black Sabbath(黒い安息日)』から『Never Say Die!』まで、スタジオ・アルバム8作を収録。

サバスといえば、やはりオジー・オズボーン在籍時の作品が人気で、オリジナル・ラインナップのスタジオ・アルバムをひと通り聴くことができるようになっています。

ヘヴィ・メタルの元祖と言われるバンドで、徹底した悪魔的なコンセプトで作られた作品群は、今聴いても独特な輝きを放っていますね。

Bee Gees『The Warner Bros. Years 1987-1991

バリーロビン、モーリスのギブ三兄弟のボーカル・グループ、ビー・ジーズのワーナー期の作品『E.S.P.』『One』『High Civilization』と、映像作品『One For All Tour(グレイテスト・ヒッツ・ライブ)』をCD化した『”One For All” Concert』がセットになったもの。

ビー・ジーズといえば、60年代のフォーク時代、70年代のディスコ・サウンドと、2度ピークを向かえたグループですが、そのどちらでもない時代がボックス・セットになっています。

とはいえ、80年代以降も英国では人気を保持したまま、No.1曲「You Win Again」を収録した『E.S.P.』は大ヒットしており、『”One For All” Concert』ではヒット曲満載のセット・リストなので、聴きどころは多いのではないでしょうか。

Dream Theater『The Studio Albums 1992-2011

上記のラッシュに強く影響を受けて、プログレッシヴ・メタルというジャンルを確立したドリーム・シアターの、2nd『Images And Words』から11th『A Dramatic Turn Of Events』までのスタジオ作。

1st『When Dream And Day Unite』はセールス的に失敗作となりましたが、唯一日本でのみチャート・インしたぐらい日本での人気も高いバンドです。

コンセプト・アルバムや組曲風の楽曲が多いので、1作1作じっくり聴いていくのも面白いのではないでしょうか。

Herbie Hancock『The Warner Bros. Years (1969-1972)

フュージョンを代表するアーティスト、ハービー・ハンコックがワーナー時代に発表した3作、『Fat Albert Rotunda』『Mwandishi』『Crossings』をボックス化したもの。

時期的にはジャズからフュージョンへと変わっていく頃ですが、ジャズ時代の代表作1965年『Maiden Voyage(処女航海)』と、フュージョン時代の代表作1973年『Head Hunters』の間に発表された作品群なので、ややインパクトが弱いセットでしょうか。

このシリーズでは珍しくブックレットまで付いているので、英文の解説と共に彼の実験作を楽しむのもオツかもしれませんね。

Ry Cooder『Soundtracks

ライ・クーダーは80年代以降に数々の映画音楽を手がけており、上記の『1970-1987』には収録されなかったサントラを集めたボックスセットになっています。

彼のサントラ作としては評価の高い『Paris, Texas』や、ウォルター・ヒル監督との作品群『The Long Riders』『Crossroads』『Blue City』(ウォルター・ヒルは脚本)『Johnny Handsome』『Trespass』など、7作を収録。

ワーナー発売作がすべて収録されているわけではないですが、まぁ『1970-1987』と合わせて聴くと大部分を押さえることができるのではないでしょうか。

Foreigner『The Complete Atlantic Studio Albums 1977-1991

1977年にデビューし、次々と大ヒット作を連発したことで産業ロックと揶揄されることも多いフォリナーですが、本ボックスにはデビュー作『Foreigner(栄光の旅立ち)』から『Unusual Heat』までを収録。

代表作『4』以降のバラードのイメージが強い彼らですが、初期の頃はアメリカン・ハード・ロックを前面に押し出していたこともあり、その流れを順番に追えるのは面白いのではないでしょうか。

90年代に入るとすっかりシーンから姿を消しましたが、バンド自体は現在も活動中で積極的にツアーを行っており、たまに来日したりもしています。

thenewno2『thefearofmissingout』

ビートルズジョージ・ハリスンの息子、ダーニ・ハリスン率いるザ・ニューナンバー2が2ndアルバム『thefearofmissingout』をリリースしました。

父ジョージが2001年に亡くなり、2002年に行われた追悼コンサート『Concert For George』でダーニを知った人も多いでしょうが、その後2006年からはオリヴァー・ヘックスとザ・ニューナンバー2としての活動をスタートさせていました。

当初は2人のユニットとして活動していましたが、今作からは6人組のバンド編成となり、RZAベン・ハーパーなどがゲスト参加。

ジャンルとしては、父とは少し路線の違うオルタナ系で、ところどころオリエンテックなメロディ・ラインなども混じりますが、基本的にはジョージ・ハリスンのイメージで聴いてしまうと、ひょっとすると違和感を感じてしまうかもしれません。

まぁ顔も声も父とソックリなダーニだけに、曲によっては一瞬ジョージの面影がチラついてしまうのは仕方が無いところでしょうが。

Producers『Made In Basing Street』

2006年にトレヴァー・ホーン(元ザ・バグルス、元イエス)、ロル・クレーム(元10cc)、スティーヴ・リプソンアッシュ・ソーン(元スクィーズ)という、音楽プロデュース業で名を馳せた4人が結成したプロデューサーズ

2007年にシングル「Barking Up The Right Tree」をリリースして以来となる、待望のアルバム『Made In Basing Street』がついに発売となりました。

一度は完成間近だったアルバムを、納得がいかないという理由で作り直していたらしいですが、音を聴けば流石の完成度と言えるところではないでしょうか。

演奏のテクニック的には、それほど派手なことをしているわけではないですが、1音1音に非常に気を使っていることが感じられ、洗練されたロック・サウンドにまとめ上げられている作品となっています。

イメージ的には、スティーリー・ダンボストンTOTOなどのAORに近い感じですね。

もし次作が出るとしても、これほどの完璧主義だとリリースまでにまた時間がかかりそうです。