Herbie Hancock『The Imagine Project』

70歳を迎えたハービー・ハンコックが「平和と地球規模の責任」をテーマに、世界の各地で多数のミュージシャンとコラボした『The Imagine Project』が発売になりました。

取り上げられている曲も、ロック/ポップス系を中心にスタンダード・ナンバーが多く、耳馴染んだ曲も多いことでしょう。

基本的には、ヴォーカルありのジャズ/フュージョン系サウンドでまとめられていますが、全体的にポップな仕上がりなので、それほど堅苦しさは感じません。

1曲目は、タイトルにもなっているジョン・レノンの代表曲「Imagine」。

前半はハービーのメロウなピアノをバックに、ピンクシールが交代でヴォーカルを取り、後半はジェフ・ベックマーカス・ミラーヴィニー・カリウタの布陣に、インディア・アリーとマリ共和国のアーティスト、ウームー・サンガレが歌を乗せるという2部構成になっています。

後半部分では、他にも民族楽器などが加えられ、かなり豪華なセッションとなっていますね。

レノン/マッカートニー系の楽曲としては、ビートルズ時代の「Tomorrow Never Knows」も取り上げられています。

こちらはデイヴ・マシューズが参加していますが、かなりハービーらしいスペーシーなサウンドが展開され、なかなか面白いカバーになっているのではないでしょうか。

ジェフ・ベックつながりで、現在ジェフ・ベック・グループの女性ベーシスト、タル・ウィルケンフェルドが参加しているのが「Don’t Give Up」と「A Change Is Gonna Come」。

「Don’t Give Up」のオリジナルは、ピーター・ガブリエルの出世作『So』に収録されていたナンバーで、ケイト・ブッシュとのデュエットが印象的でしたが、ここではジョン・レジェンドとピンクがその役割を務めています。

「A Change Is Gonna Come」は、サム・クックがオリジナルで、オーティス・レディングや、近年はシールのカバー・バージョンがオバマ大統領の選挙活動に使用されたことでも有名な曲ですが、こちらはジェイムス・モリソンが味のあるソウルフルな歌声を聴かせてくれます。

今作の中でちょっと異色なのが、最後の「The Song Goes On」。

詩人ライナー・マリア・リルケの詩に、ベーシスト/プロデューサーのラリー・クラインがメロディーを付けた1曲ですが、参加アーティストにウェイン・ショーターチャカ・カーンアヌーシュカ・シャンカールと、かなり豪華なメンツが揃っています。

ハービーのピアノ、ウェインのソプラノ・サックス、アヌーシュカのシタールの掛け合いも素晴らしいですが、チャカ・カーンとインドのアーティスト、K.S チットラの歌声もうまく楽曲にマッチしていますね。

ちなみに、このプロジェクトは映像も同時に収録されており、おそらく映像作品としても後にリリースされそうな感じでしょうか。

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